非日常な日常の裏事情。 おはにちばん。翼です。どっぷりとっぷりすっかりもうついっこです。汗汗です。だいぶどうでもいいですが、週末になると体調を崩すことはないのですが、病院行きになることがたまにあります。全開は右目の眼球の炎症。今回は原因不明の……湿疹?バイト中からなんか痒いなぁと思っていて、お風呂入ってるときに(裸眼だと全然見えないので)痒いところをボリボリと掻いていたら、眼鏡をかけてあらびっくり、両腕両脚が虫の大群に噛まれたかのように真っ赤になっています。そういえば今回初めてこうなって知ったのですが、全身が痒すぎると気持ち悪くなってくるんですね。びっくりした。あと掻いた箇所がバッキリクッキリ赤く腫れあがる模様なので、でも掻かないと気持ち悪くてもういっそ無意識で掻いてしまうので、四肢があますことなく赤に染まったら病院にいこうと思います。んで、そんなこんなで書こうと思っていたことがまとまってないのでまた明日ーと。おやすみなさい! 何度だって走った。 捕まるもんかと心に刻んだときのあの声が今耳に響いている。耳元で絶叫されているようだ。 進路を塞ぐ鬱陶しい葉っぱをかき分け、枝を折って、足を必死で動かす。転びそうになってなんとか体勢を整え、転んだらすぐに起き上がった。 走る。 走る走る走る。「鬼ごっこは好きだよ」 後ろから迫る声が余裕で満ちていて、だからさらに焦りが増す。「でも、運動するのは嫌いなんだ」 少し遠ざかった声。「だから、ちょっとズルさせてもらうね」 すぐ近くから聞こえる声。 即座に方向転換。転びそうになるけど、なんとか走る。息が切れても走る。目の前がふらふらになっても、走る。 走る走る。 走る走る走る。「同じことなのになぁ」 遠くで声が聞こえて、「それでも逃げるのかい?」 すぐ側で声が聞こえる。「Az louten sroste no miee」と、唱えた声はひどく弱弱しかった。でもそんなこと知るか。逃げなければならない。 捕まるもんか。 絶対に。 傾斜がきつい山な逃亡には不向きだ。でもそんなこと知るか。「Az louten sroste no miee」 唱える。「Az louten sroste no miee」 もう一度。「Az louten sroste no miee」「ふむ。Azから始めるとはなかなかだね。母音を主とするやり方は非常に基本的だ。だがその次に終末を意味するZ、その収縮音を持ってきたのは面白い。けっしてマイナーではないが、扱いが難しいが故にあまり好んで使う人間はいない」 追跡者は雄弁に語る。とても楽しそうに。「しかしながら始まりを意味するAと終末を意味するZ――しかもその収縮音であるzは術者の消極性を表しながらを希望にすがり付こうとしている状況を表しているとも言える。どうだい? なかなか当たってると思わない?」 言葉尻は笑いを含み、みるみる声が近づいてくる。 走っても、走っても、高速移動に追いつかれてしまう。 彼は昔、その魔法を『拘束移動だ』なんて馬鹿なことを誇らしげに言っていたことを思い出す。拘束移動。一笑に付したその名称が、いまとても恐ろしい。 まさに捕らえられてる気分になる。捕まっている気分になる。 それでも。 走る。「なんつってね。見りゃわかるか」 ははっ、と声を上げる男を振り返る時間などない。男は走る音を立てない。ただ、”そこ”から”そこ”へと移動するだけ。「追いかけてるの、僕だもんね。だからさ、もう諦めようよ。逃げるのやめてさ、捕まって?」 走る。 走る走る走る。 走る走る走る走る走る走って走って走ってしんどくても死にそうでも走って走って走って。 ――逃げて。 彼女はそう言ったんだ。だから絶対に捕まってやるものかと心に決めた。 坂を上りきる。満天の星に見下ろされながら木々の隙間を抜ける。開けた視界。全力で走る逃げる捕まらないように。「僕から逃げ切れると思っているのかい?」 まるで、昔の関係が嘘のようなその言葉。 距離を開けて足を止める。息が上がりきっているがそんなの知るか。喉の痛みなんて構うものか。 振り返った先、稀代の魔法使いと呼ばれる男が、微笑みを浮かべて立っていた。「Az deather lood yUe Noor!!」 全身全霊を使い果たすように絶叫する。展開された魔方陣が目の前に多数出現し、一斉に熱光線を男に向かって次々と連射する。 攻音魔法の着弾をみることなく踵を返す。奴のことはよくわかってる。だから走る。 捕まるわけにはいかない。絶対に。 彼女に会うまでは。end-------主役級の人間が悪人の図。 [0回]PR