映画感想。2。 前の日記の続きでござい。『息も出来ない』おそらく今月の大本命。主に姉情報で方々から大絶賛の声を聴いてます。イン・ヤクチュン監督の初長編映画。製作・監督・脚本・編集・主演を努めているそうです。国内外で数々の賞に輝いているというこの映画ですが、「一生で一番の映画」なんて声も耳にしました。そしてその評価は、決して過大評価じゃないと思います。公式から引っ張らせていただきました。【あらすじ】二人の時だけ、泣けた。漢江、その岸辺。引き寄せあう二人の魂に涙が堪えきれない。偶然の出会い、それは最低最悪の出会い。でも、そこから運命が動きはじめた……。「家族」という逃れられないしがらみの中で生きてきた二人。父への怒りと憎しみを抱いて社会の底辺で生きる男サンフンと、傷ついた心をかくした勝気な女子高生ヨニ。歳は離れているものの、互いに理由もなく惹かれあった。ある日、漢江の岸辺で、心を傷だらけにした二人の魂は結びつく。それは今まで見えなかった明日へのきっかけになるはずだった。しかし、彼らの思いをよそに運命の歯車が軋みをたてて動きはじめる……。この映画、原題はもっと汚い言葉が使われていて、「うんこ野郎」とかそんな感じらしいです。そのタイトルに相応しく、作品ないでは汚い言葉のオンパレード(らしいのですが如何せん韓国語わからないのでなんとも言えないというorz)、プラス基本的に暴力。主人公がなにかにつけ他の人の頭を殴ります。冒頭では女の子を気絶させるほど強く殴りつけます。この映画、前半は「くすっ」と笑ってしまう感じのシーンが多いのですが、作中で初めて主人公が父親に会うシーンなど、「おお!」っと思わずにいられないシーンが含まれ(あのシーンの撮り方はすごい好き)、とくにクライマックスからラストにかけての怒涛の展開が涙を流さずにはいられないという、本当に素晴らしい作りになっていました。これはもう、「観て!観て!!」と言わずにはいられない。キャラクターの気持ちの行き場のなさとかいいたいことはいっぱいあるんだけど、この映画の素晴らしさを表現する言葉を僕は切ないことに持ち合わせていないので。イン・ヤクチュン監督は監督の学校も出ておらず、助監督の経験もなしにいくつかの映画を撮っているようです。でも俳優の学校を出ているので、見せ方は理解しているのかぁとかは思ったり。(けれど32歳であの映画作るなんてすごいと思う)あと、家を売り払ってまで制作資金を作ったほどの、監督の想いが詰め込まれた作品です。是非、観てください。『告白』@ぴあより【あらすじ】ある中学校の1年B組、37人の13歳がいる雑然とした教室。終業式後のホームルームで教壇にたった担当の森口悠子は「私の娘が死亡しました。このクラスの生徒に殺されたのです」と衝撃の告白を始め、教室は静寂に包まれる。“2009年本屋大賞“を受賞した湊かなえ氏のミステリー小説。を、“あの“中島哲也監督が映画化した衝撃作。これ、まちがくなく衝撃作です。観終わったあと、とても考えさせられる映画であるし、「どうか?」と訊かれるとオススメすると思います。命とかはなにか。それを凄惨に説いてくれる映画です。自分は原作未読、かつオフィシャルも観ないまま、予告だけ見て映画館へ行きました。きっと原作がすごいんだと思いますが、あれだけの重たいテーマを、テーマを崩さずライトに仕上げた中島監督に拍手を贈りたい思いです。さっきオフィシャル始めてみたんですが、あれ面白いですね。クラスの集合写真で、生徒たちが笑顔を浮かべているなか、担任の森口先生(松たかこさん)だけが能面のように無表情なんです。それだけでもう、ある種の緊張感が垣間見えるな、と今思いました。もう一度言います。これは、まちがいなく、衝撃作です。・・・なーんてね。真面目ぶって言ってみました(笑)でも衝撃作なのは本当ですよ!ということを踏まえて、続きでネタバレを含む映画感想~ はい、この『告白』という映画、すごいです。でも、たぶん、僕の見かたが悪かったんだと思います。笑いながら観てましたすいません。いもーなんかもう「wwwwwwwwww」ってカンジだった観てる最中&観終わった後。いや、たぶんあのポスター観るたびに笑う。ダメだ、全然ベクトルは違うのになんか、気持ち的にリアル鬼ごっこの文字を見たときのような笑いがこみ上げてくる。えーと、これ、宣伝文句にはちょっとだけ偽り在りです。クラス全員が告白はしません。あと、「犯人は誰だ?!」的なミステリじゃないです。愛の復讐物語。でもすごい面白かった。なにがすごいって、俳優さんがすっごい。最初の場面、松たかこさん扮する森口先生の声がね、クラスの喧騒に若干負け気味なんですよね。正直聞き取り辛いと思ったし、レビューを見ているとそういう人もいる。でもだからこそ、その後の『告白』が生きてくるんです。森口先生の能面のような無表情も、あまり感情の読めない丁寧な話し方も、森口先生のなかの静かな怒りを逆に増幅させてる。あと、犯人Aの子。カッコイイ…じゃなくて、すごいよかった。純粋に狂ってる子というか(真に狂ってるわけじゃないけど)、そういうのを演じていたのですがいやぁ~いいなと思った。少女Aの子。めっちゃかわいい!!あのファッションはちょっとびっくりしたけど似合ってる。かわいいので今後に期待です。演技もすごいよかったし。犯人Bの子。この子めちゃめちゃすごいと思った。本当に、彼いいですよ!!でも喉が心配。純粋な対抗心や崩れてしまった心を抱えた少年として素晴らしいと思った。これから期待!!以上、主要な人物について。で、映画自体というかストーリー的な面で面白かったのは本当にそうなんですが、なんだろう、映画としての面白さはあるのに、エンターテイメントよりサブカルチャー的というか。個人的にはすごく、こう、二次元というか、リアルな話なんだけどほとんどリアルを感じなかったかな。ポップでデフォルメされた歪んだ中学生像というか、アレ、厨二病。なんかもう、厨ニ病臭さがぷんぷんしていて恥ずかしいやらあるあるwwwやら、「そんな中学生いんの?!」っていうか。多分、いや絶対いるだろうけど。でもあれはwwwうんww厨二病に思えました自分にはwwwwでもいまの中学生ってHIVが空気・接触感染しないこと本気で知らないほど馬鹿なの??と疑問ではあった。まあ高校生でアルファベットを習う学校もあるそうなので、知らないことがないとは言い切れないのだろうけれど。自分のときはどうだったかなぁ・・・少なくとも通常生活で感染しないことは当たり前だった気がする。しっかし、このクラス中いいんだろうなぁ~と思った。だってこのクラスおそらく全員が全員のメアド知ってそうなんですもん。あとエネルギッシュ!めちゃエネルギッシュ!言いたいことちゃんと言うし、行動するし、みんな偉いよ!!…あ、でもなんかいじめられてる子いたけど。あれ誰だ。でもあのエネルギッシュさは是非とも中学の頃の自分に見習って欲しい。現代の中学生と接しないのでなんともいえないけど、「リアルな中学生のイメージ」ってこんなんなんだなって思った。元気だ!話を戻して、あとは・・・・なんかすごかった。(何ラスト近くのCGとか。「……いつ終わる?」ってちょっと思ったけど。まあ、はい。でも真面目な話、すごいこわかった。森口先生のあからさまな言い方なのにわざわざ犯人を「犯人A」とか直接名前を言わないところとか。ウェルテルのなんにも知らないからこそ思いっきり傷をつけ、えぐり、膿ませるような勢いとか。そのウェルテルを操ってた先生とか。色紙とか。ああいうのほんとにあったらすごい。全体的にはすごいいいまとまりかたをしてたと思います。歌って踊ったけどね!!最後の台詞は、あれみんな思ったよね。でも後でじわじわ考えたらあの台詞はいろんなものにかかるんじゃないかなと思いました。森口先生の台詞とか、爆発それ自体とか。ふう、こんな感じかなー。とりあえず自分には二次元を観ているような平面を見ているような、いってみれば二次元のなかのリアルを観てるような感じでした。字面観るとまんまだな。でも思春期の子が見るべき映画だと思うのだけれど・・・なんでR15なんだなろう??あと、いじめっこの男の子がいじめられるシーンがあれば(あったらすいません)面白かったのになぁ。まーとりあえず、以上! [0回]PR