見上げた空の広さに愕然とした。 アイスクリームショップとハンバーガーショップの間を少し行ったところ。両店の影になったところに美丈夫の男が倒れている。否、眠っている。 傍らに投げ出されたかのように落ちているサングラスはおそらく彼のものだろう。私はそれを拾い上げ、内側に描かれているものにぎょっとした。「なに、これ……」 サングラスの内側には目が回りそうな円が描かれていた。ぐるぐるぐると螺旋を描いて中心まで辿り着くとそこから折り返してぐるぐると螺旋を描いて外へと向かっていく。 じっと見つめていると、まるで動いているように錯覚するから不思議だ。回転しているように見える。ぐるぐる。ぐるぐるぐる。 ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる――。「お止めなさい、アリス」 咎めるような声と共に後頭部をコツンと叩かれて、私ははっと我に返った。「その眼鏡はネズミのものです。返して差し上げなさい」 振り返った先のこれまた整った顔が言うことに、私はそうね、とだけ呟いた。どうでもいいことなのだが、なんだかジャックはカリブの海賊のような小汚い外見になってから私に冷たい気がする。「サングラスをかければ起きるかしら?」「サングラスはスイッチではありません。アリス、貴方はサングラスをかけると起きるネズミを見たことがおありなのですか?」「サングラスをかけようとした人の気配で起きた男は見たことがある気がするわ」「男は人間でしょう。彼はネズミです」 私にはどう見ても人間に見えたが、ジャックがネズミと言うのならばネズミなのだろう。この世界に私の言動ほど曖昧なものはないのだから、信じるべきはジャックの言葉だ。「とにかく、ね」 起こせば良いのだろう。 そうしなければ話は進まないのだ。空はもう灰色になってしまった。これではタイムリミットどころの話ではないだろう。白いウサギ耳の少年に怒られるのは真っ平だ。「……なにを怒られるのかしら」 ふと自分の思考に疑問を覚える。 空が灰色ではいけないのだろうか?「アリス、如何致しました?」「……なんでもないわ」 私は軽く頭を振ることで不可解で違和感のある疑問を振り払った。「とにかく、起こさなきゃね」 美丈夫の男は路上に四肢を投げ出して非常に格好の悪い状態で眠っている。これではもう惰眠を貪るとか、爆睡しているとか、酔いつぶれているようだとか、最早そんな次元ではないように思う。まるで行き倒れだ。もしかして彼は、食べるものも飲むものもなく行き倒れる旅人のように、あまりにも眠いので行き倒れてしまったのではないだろうか。 私は行き倒れの美丈夫に近づく。骨格からして外人の男だ。美丈夫なのに。 とりあえず先にサングラスを装着し、それからもしもしと声をかけて肩を揺する。反応なし。強くゆする。反応なし。眠り続ける男を、さらに強く揺する。 ゴッ。 ――擬音にすればまさにそんな感じの音だった。私は一瞬だけ動きを停止し、嫌な予感を起こさせたその音の正体を探るべく、男の体をうつぶせにした。「……あっ……」 さきほどまでは男の影になっていて見えなかったが、ちょうど男の後頭部が当たるであろう辺りにコンクリ大の石が鎮座していた。「……だ、大丈夫ですかっ?!」 慌てて男の後頭部をさすると、ぬるりと感触を手に受けた。しまった、私はなんてことをという焦燥が、私の背筋を駆け上がり思わず冷や汗が頬を伝う。 どうしよう。どうしようどうしよう。「あ……あのっ」 私がジャックに助けを求めるべく振り返ったその時、耳に呻き声が届いた。「……うぅ、Why? ここはWhere?」 どこかで聞いたような声だった。Title of "Wake up."To be continude...?*****うわあなんてひどい描写でしょう(´▽`)本を読まなければいけませんね。もうなんか・・・うん、時間欲s…いや、なくても読もう。体調がすっかりよくなったのをいいことに、夜中にコーラ飲みながらパスタ食べてポップコーン食べてさらにアラポテトを食べていたら気分が悪くなった翼です!アラポテトは味が濃いよ!えと、来週3日合宿ですドキドキ。薄手の七分パーカーでいいかなぁ。つか寒いのだろうか・・・滋賀。今日買いものに行って、七分のパーカーを買ったのですが、羊もこもこみたいなジャケットもあってちょっと欲しかった。いいなぁアレ・・。どうでもいいけどプリンタが不調っぽかったけどしおり印刷できるといいなぁ。さて、今日はこんなところー。来週い習慣過ぎれば少しは時間できるはず! [0回]PR