開幕の鐘と終幕ののろし ピクリを瞼を震わせて、トランプの女王は目を開けた。「……あんたには付き合いきれないね」 苦笑と共にそう吐き捨てて、トランプの女王は私の差し出した手を握った。握った手をゆっくりと引けば、トランプの女王は反動を使って起き上がる。「ねえ」 トランプの女王の身長はそんなに高くない。ただ彼女の履いたハイヒールが15センチくらいあるので、並ぶと必然私は彼女を見上げる形になるのだ。「なんだい」 呼びかけた私に、トランプの女王は思い切り伸びをしながら応えた。「貴女は、トランプの女王なのよね?」「そうだよ」 私はこのとき、私には珍しく誰かの言葉を覚えていた。 だからこそ可能な質問をトランプの女王に投げかける。「どうして、私はトランプの女王に会わなくちゃいけないの? 貴女がトランプの女王なら、いまこの場でトランプの女王に会っているということではないの? それなのにあなたも椿姫も、あの兎でさえ、私がトランプの女王に会うことを望んでいるみたいに言うわ。――トランプの女王に会え、と。これはどういうこと?」 トランプの女王は一瞬視線を彷徨わせた。そして私の質問を無視して黒のハイヒールで青い薔薇と黒い薔薇の絨毯を踏みしめながら、身じろぎする椿姫に近づく。「アリス、よく覚えていたね」「なに?」「――たしかに、私はトランプの女王。これからあんたを逢わせるのもトランプの女王」 言いながらに、トランプの女王は小さく呻きを上げる椿姫を、黒のハイヒールの先で突いた。 私はその様子を見守りながら、いつかトランプの女王が椿姫の脇腹を蹴り上げるんじゃないかとひやひやした。「……トランプの女王は双子なの?」「双子なんていいモンじゃないさ」「じゃあなに? 白いウサギと黒い兎みたいなもの?」「そんなに面倒なモノでもないさ」 ぐさ。「…………ちょっ……と」 別に、ぐさ。と、いう音が、鳴ったわけではない。 その擬音は私の脳内で勝手に創造されたものだ。「起ーきーろーとーしーまー」 トランプの女王は間延びした声で椿姫を呼びながら、その黒いハイヒール(裏側は赤だった)のピンヒールで椿姫のやわらかそうなみぞおちに深く蹴りを入れていた。当たり前というか勿論というか、ピンヒールがみぞおちに食い込むたびに椿姫はぐあ!と唸りを上げる。「――……いっ…………ったいわねこの泥娘!!」 私はそのとき生まれて初めて、泥娘なんて悪口を知った。「やっと起きたかい年増姫」「年増年増ってアンタねぇ、年上への口の聞き方を小学校で教わらなかったの?!」「生憎小学校になんて通った覚えはないね」「だったらやり直してらっしゃいお嬢ちゃん。教科書ならカチカチ山のタヌキが作ってるから」 べーっと舌を出して椿姫が腹に乗っているトランプの女王の片足を掴む。そのままぐっと引っ張り、同時に身体を起こしたものだから、必然的にトランプの女王は転ぶ――はずだったのだが、片手を地面につき、足を引っ張られた反動でもう片方の足で蹴りを繰り出して椿姫を蹴った。「うわ……」 顔面にモロにヒットしていた。「さ。さっさと行くよアリス」 満足そうに微笑んで、トランプの女王は歩き出した。青い花弁と黒い花弁でできた絨毯の上では、ピンヒールも鳴く場所がないらしい。 私はトランプの女王を気にしながら椿姫に歩み寄った。「……大丈夫?」 顔を押さえている椿姫は無言で頷くと、ゆっくりと立ち上がった。「椿ひ――」「大丈夫よ」 安心を強要するような声だった。 私の隣をすり抜けてトランプの女王を追う椿姫の、その顔が少し剥がれかかっていたことなど……――きっと私の見間違いに違いない。Title of "A secret."To be continude...?*****……つっこみません、終わるまでは。昨日Macが帰ってきた!とまさに「クララが立った!」の如くうきうきと書いた翼です。が。本日、姉さんに叩き起こされた僕はとんでもないものを目にしました。それもズバり、画面が思いっきりジャミっているMac。/(。T∀T。)\すてきに無敵なエフェクトを発して画面を演出してくれたMacに肩を落とさざるを得ませんでした。ていうか帰ってきたばっかりだよね?!僕昨日ソフマックに君を受け取りに行ったよね?!…………やっぱり自転車の前カゴに乗せて帰ったのが行けませんでしたか。クッション引いてたのに。存外乗り心地悪くないんだけどなぁ、前カゴ。今日は一日ヴァルキリーやってました。装備適当にセレクトしてのスキル獲得。ヴァルキリー<シルメリア>の戦闘システムの良いところはリーダーさえ倒せばさくっと戦闘が終わるのが良いところだよな。ゼノシリーズもそうだけど、戦い方さえ選べば楽に戦える。そしてキャラによって戦い方が変わるのも面白いんだよな。ゼノサの合体技は見てて楽しいし敵一層出来るし便利だったなぁ(*´▽`*)なつかしい。(どうでもいいけど今ゼノサ3のオフィシャル行ったら華麗にネタバレしてて噴いた)そしてヴァルキリーやりながら、あまりの弓戦士(メインキャラの某人)の倒れっぷりに「使えねえ!」と叫んでました。……フィリスはあんま倒れないのに何故だ。男のくせに。(ぇそして魔法使い4人のうち3人が状態異常で魔法使えないってどういうこったい。……うちのパーティ男性達はヘタレか。風邪も残すところ咳くらいです。あしたでかけたいなー。 [0回]PR