隙間というか谷間というか、いっそ季節の隅と呼んでみようか。 「――ここは?」 上を見上げると、崩壊した天井を一色の青が染め上げていた。瓦礫のなか四角に切り取られた空は、滲み一つ、雲一つ、チェシャ猫一匹いない。 手を動かすと、ざらりとした感触が指を這った。コンクリの臭いを初めて嗅いだ気がした。「――みんな、は?」 ゆっくりと体を起こしてみれば、起き上がるのもやっとだった。左腕は糸が切れたようにふっつりと動きを失っている。生きる意味を失った人形に価値がないように、もしかしたら食べれない左腕にも価値はないのかもしれない。 双子と、兎と、スコルしかいなかった。チェシャ猫はどこへ行ってしまったのだろう。ダンも。「そういえば、貴方達を探してた」 そうだ、ダンは双子を探してキリギリスの館へやってきていたのだ。だから私は双子を探していたのに。 ――どうして肝心のダンがいないのか。「誰が」「誰が」「どうして」「どうし――」「あの子が会いたがってたから」 ヒビの入った卵の殻を着た双子の片方の台詞を遮って言う。ゆらりと振り上げられた、包丁。「ちょっと待って。本当なのよ、あの子――ダンが貴方達を探していたわ。本当だって」 私の言葉に双子は顔を見合わせた。「ダン」「ダン」「ダンが」「ダンが」「「ダンが!」」 双子は同時に叫んで、脱兎の如く飛び出していった。砂埃にむせ返りながら後を目で追うと、不思議なことに開かなかったはずの扉が開いていた。 そして、そこに、双子が出て行った開いた扉に、ちいさな人影が仁王立ちになって立っている。 曰く、「アリス! お願い! トランプの女王に会って!!」 そう甲高い叫びを上げる椿姫は、どこを通ってきたのか見たまま灰かぶりだった。Title of "Re-leaving./Re-appearance."To be continude...?*****/は改行の替わり。どうしよう、また双子が逃亡してしまった・・・orz(汗どもども。アリスも365も一気書きしないと随分ヘタるなぁと実感した翼です。プロットとか向いてないのかなぁ。うー・・・・・・ん。まあとにかく、来週終わったら集中して、やりたい・・・な。課題のHP作ったらちょっとWegのPC版も本格的に作ってみたくなったし。あとあれだ、ブックの短編を改装しよう。そうしよう。勉強しなきゃーorz [0回]PR