だから彼は応えた。「昨日の友は今日の敵、ってな。さあ殺りあおうか親友」 「最悪だ」 そう言って左の頬を痙攣させた兎は、捕まえたナイフを垂直に落下させた。「何故だ」「何故だ」「変だ」「変だ」「「…最高だ」」 そう言って双子は、微かに頬を綻ばせた。 その視線の先は、私ではなかった。後方に投げられた視線を追って私も振り返る。 四者三様の注目を一気に浴びる人物――それはここにいないはずの生き物で、そしてここに存在してはいけないはずの生き物。 意識をしないまでに、私は目を見開いていた。目がちりちりと乾く感覚があっても、瞬きをすることさえも忘れて。 そうして生き物の名を呼ぶ。 「 チェ シャ 猫 」 ――声が掠れて、震えていた。それは歓喜なのかそれともその存在に気圧されたのか、ただの感動なのかもしれないしもしかしたら驚愕しただけなのかもしれない。 だがそんなことは関係ない。 私は探し出したのだ。あれだけの号外で知らせを出されていたチェシャ猫を。 チェシャ猫の失踪を告げる号外は、チェシャ猫を探す号外は、もう空を覆いつくしてしまっただろうか。グレーの色に塗りつぶされた空は好きじゃないのに。それともまだ世界に光は射し込んでいるだろうか。 青い空は、まだ私の遥か上にあるだろうか。 チェシャ猫が戻ったのだから、きっと大丈夫な――ハズだ。それは希望でしかなくても、信じてしまう。 私はチェシャ猫を見つめた。久しぶりに見たチェシャ猫は、紫とピンクのボーダー柄の大きめのパーカーに身を包み、ユーズドジーンズを着こなしている。なまじ長身で足が長い彼のその姿は、凡そ語り継がれる彼の風貌では有り得ない。目深に被ったキャップはチェシャ猫の長い前髪と相俟って顔をの半分を隠してしまっている。 そしてチェシャ猫は口を開く。 地獄の業火に焼かれる罪人の叫びのような声が放たれた。Title of "The Cheshire Cat"to be continude...?*****こんな文字の置きかたしたの初めてかもしれない。携帯の人にちゃんと見えてるといいなーノシ姉さんに夜更かしの許可をもらい、うっかり世明かしをしてしまいました翼です。眠いから寝ればいいのに寝るのが勿体ない症候群。あぁorz部屋を掃除しようと思います。少なくとも寝れる状態にしたい、なーorz [0回]PR