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終わってみればどうってことないなんて、嘘だ。

 昔むかし、私がずっと幼かった頃の話。
 母親に皿洗いをせがんだことがあった。毎食後、キッチンの洗い場に立つ母親の後姿はどこか物寂しげで、私は彼女にこちらを向いて笑って欲しいと思っていた。けれど遊んで欲しいとせがんでも後でねとあしらわれると理解できる年齢だったし、それならばと思いついたのが家の仕事の手伝いだった。
 踏み台に乗って見た世界は思いのほか狭く、私の意識を吸い込みそうな排水溝からそっと目を逸らして握った蛇口の取っ手の冷たさをやけにはっきりと記憶している。やわらかなスポンジを持たせてもらって自分でプッシュした台所用洗剤の重さ、そうして握ったスポンジが吹いた泡はピンク色をしていた。
 そのあと覚えているのは、すべり落とした皿の割れた音。ガシャン、ではなく、パリン、でもなく、パン!と弾けたように床からバウンドする皿の破片が、母親の白い足を傷つけた。自分の怪我を心配すればいいのに、母親は驚きに身を竦める私の肩を抱いて「大丈夫? 怪我はない?」と何度も尋ねた。繰り返し尋ねたのは、きっと私がびっくりして泣き出してしまったからだろうけれど、そんなことよりも私は母親が死んでしまうんじゃないかという恐怖でどうにかなりそうだった。流れない血はじんわりと滲むものだ。母親の足を数箇所傷つけた白い皿の、ちいさな破片がなによりの恐怖だった。
 だから私は、ガシャン、でもなく、パリン、でもなく、パン!と弾け飛ぶように鳴る皿の割れるが大嫌いになった。
 そして女主人の放った包丁が作り出し音も、寸分違わない音だった。
 パン!
 弾け飛ぶ陶器の破片が眼球を貫く前に私は目を瞑っていた。包丁が床に転がるのは見なかったけれど、目を開けた先で包丁は私の足下に転がっていた。
「死んだな」
 耳元で誰かが呟いた。私はその言葉をうまく拾いきれず、なに?と尋ねた。
「一度、死んだな、お前」
 三月兎はしゃがんで、私の足下に転がった包丁を手を伸ばして拾い、それを使って私の口にはまっているギャグボールの革を切ってくれた。ごろりと転がるギャグボールはそのままシンクの下へ転がって視界から消える。
「正解だったな、仮面つけてて」
「どういうこと?」
「仮面はイコールで身代わりってことだ」
 三月兎は答えながらを体よく私の拘束を切り落としていく。両手足を縛っていた縄を包丁を一振りで切り落として、最後にスカートに落ちた仮面の破片を掃った。
「お前の入れ知恵か、ウサギ」
「僕はアリスに知恵を入れたりはしないよ」
 やってきた帽子ウサギが差し出した手を取って立ち上がる。
「大丈夫かい?」
「ええ、なんとか」
 ウサギに手を引かれてキッチンの入り口へと戻った。ダンが悲しげに私を見上げて「大丈夫?」と言うので、私は安心させるように微笑んで「大丈夫よ」と頷いた。
「この通り、ピンピンしてるわ」
「よかった……」
 ほっと息を吐くダン。頭を撫でてやれば嬉しそうに笑った。
「さて、食堂へ戻りましょうか」
 言ってキッチンを振り返れば、帽子ウサギが微笑んでいた。その向こうで面白く無さそうに立っている三月兎のその肩に手がかかった。
 ――女コックが、三月兎の肩に手を置いて、
 途端。
「え?」
 私は自分の目を疑った。女コックが、そのコック衣装だけを残して忽然と消えてしまったのだ。
「ふん、出来損ないが俺に触れるからだ」
 三月兎は床に落ちたコック衣装を一瞥して舌打ちと共に吐き捨てた。私は目をぱちくりさせて床に落ちたコック衣装を凝視する。
「え?」
「アリス……その女の人は……しょうがないよ」
 私の手を引いて食堂へと向かうダンが呟く。女コックが触れた肩をゴミを掃うように触れた三月兎から目を離してダンを見やれば、だって、と上目遣いに顔を覗き込まれる。
「きっと……女の人が歪みだったんだよ……」
 三月兎は歪みを食べて生きているのだそうだ。


Title of "It has broken!"
to be continude...?
*****
またシリアスかよっ!!
あ、明日アリスページに追加したいと思います。


みなさんおはにちばん、最近昼型な翼です。

スタジオ練習言ってきましたー。
何十にも生音の中で弾いていると美味く聴こえる不思議。でも絶対弾けてないんだろうなという自負。そして誰かと練習するとちゃんと歌詞を見れない分、動きでスコア覚えられるのはいいかもしれません。
でも、しみじみと楽器って人柄が出るなぁと思いました。
基本的に僕の弾く楽器は音が小さいです。自己主張の無さかな・・・orz
まあいいや。
とにかく22日の定期演奏会まで頑張ろうかなと。その後は・・・知らん(ぉぃ


その後姉さんに会いに行ったらあと2時間で終わるから待っててと言われて待つことにしました。
本屋でぶらぶらと徘徊。写真の撮り方の本を見たり、美少年の描き方(Amazon/pc)を見たり、コバルトのコーナーでちょろっと見たり。コバルトはあれなのかな、少女向けハーレクインなのかな。
ともかくね、ギターはやっぱり重いですハイ。


明日はネットの友達と遊んできます!
うどんを揚げてみよう企画というか、とにかくどうしようもなく馬鹿な感じで(笑)

さておやすみなさーい。。。

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