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とても昔を懐かしんでみる。

 頭上を見れば、まだチェシャ猫を探す号外が降っている。空を覆い尽くすまでもう少しだ。だが、空を覆い尽くすにはまだ若干の余裕がある。
 虹色をしたインコはくしゃりと招待状を握り締めた。
「バーカアーリスーバーカアーリスーボークのコトーをーオーボエテーイールーカーナー?アーハハハハハアハハハハハハ」
 折り曲がった招待状にピクリと双子が反応する。包丁を振りかざす双子に、私は手を広げてストップを示した。
「チェシャ猫の居場所を知ってるの?」
 私は虹色インコに向かって尋ねた。チェシャ猫を探す号外が空を覆いつくす前に、私はチェシャ猫に会わなければ――あれ?チェシャ猫?
 ――なにかが違う。
「アリスよアリス」
「アリスよアリス」
「演奏会が」
「演奏会が」
「「始まってしまう」」
 双子が両側から急かして、意識を浮上させた。
 そういえば周りの人々がちらちらと腕時計を窺っている。キリギリスは規則の遵守を重んじるので、たとえ演奏会の開始時間になって会場の外にどれだけの人がいようが、演奏会が始まってしまったら一人も中に入れることはない。つまり。
 卵を着た双子による、私の八つ裂きショーの始まりである。
 ついでに言えばキリギリスの演奏会を見に来た、コロッセウムの入り口の前に集まった人々からも非難を受けることになってしまう。それは結構、いやかなり気まずい事態だ。
「あなた、誰?」
 私はとにかく虹色をしたインコを見下ろす人の上からどかそうと思った。虹色インコがそこに居る限り、卵の殻を着た双子も入り口の前から動くことがないだろうから。
 けれど、そのために私が発した言葉は、虹色インコの地雷をピンポイントで踏んでしまったようだった。
「ダレ――?ダーレートーキイタ?ボクヲーオーボエーテーナイーノカナ?」
 虹色のインコは首をぐるぐると左右に振って、相変わらずの高い声でそう訊いてきた。ボクヲーボクガーダレーカワカーラナイーノカイ?
 ぐるぐる、ぐらぐら、ぐわんぐわん。
 虹色インコの頭の振りがだんだんひどくなってきた。
「申し訳ないけれど、まったく覚えがないわ」
 はっきりきっぱり、私は言った。
「アアアアリスアリスアリスーハボボクボクボクーノコトヲオボエオボエーテーナーイノノノノノ??????ボクヲボクヲオボエーテナナイーノー????」
 ぐわんぐわん、ぐりんぐりん。
 虹色インコはあまりに首を振りすぎて、しまいに回転させてしまった。それだけですめばまだ良かったのだが、虹色のインコが突然回していた首をピタッと停止させて、膨れ始めた。
「アアアリスアリスアリスアリスアリスアリスゥゥウウウボクノコトコトコトコトオボエオボエオボエテナイッテイイイッタイドウイウコトナノォオオオオオ???????」
 訂正しよう、膨れ始めたのではない。インコは変形し始めたのだ。頭に角を三本生やして、羽は胴体のそれより大きく、頭がふたつに増えた。足はかろうじて二本。
 左の頭の右目は赤く左目は白い。
 右の頭の左目は赤く右目は白い。
「アリスよアリス」
「アリスよアリス」
 卵の殻を着た双子は、変形したインコの咆哮を聞いて同じタイミングで片足を後ろへ引いた。そうして声色に若干の恐れを含んだ綺麗な合唱を用いて私に尋ねる。
「「いつの間にスコルと知り合った?」」
 はっきりきっぱり、私は答えた。
「申し訳ないけれど、まったく覚えがないわ」


Title of "A thing to ridicule."
to be continude...?
*****

どうしても双子とインコを戦わせたい翼ですどうもこんにちばんわ。

どうしても双子とインコ(すでにインコじゃないのかな?)を戦わせたくて(というかバトルが書きたくて)、気がついたらインコがでっかくなってラッキーという感じなのですが、今度は双子が逃げ腰です。
戦ってくれよ・・・orz



本の整理をしています。いらない本はもう売ろうと思います。
キャバクラもやめようと思います。突然ですが明日が最後です。

ああ、なんかまた後先考えずにやってるなぁ。
その方が行動力はでるけれど、後々の結果を考えていないというか今しか見えていないから危ないんだけど・・・でもやっぱり、考えたら”今”が大事としか思えない。
前までは「後のことは後の自分に任せてしまえ!大切なのは今だけだ!」という半ば無謀な考えでした。少し前まではもうほんとに後先考えず、今もこんがらがっていることに気付かないでいました。今は「ちゃんと考えて、いまやらなくちゃいけないことを整理してから動かなければ」という感じです。
うん、考えないと。小学、中学、高校のときのように鬱々と考えるのと、専門入った当時のように考えるのはしんどいからと考えることを放り投げて猪突猛進するのと、はたしてどちらが良かったのか。
まあ、一番いいのはちゃんと考えて主義を通していた小学校時代だけど(汗)あーなんか小六のときにそれが崩壊したんだよなそういえば。一体なにがあったんだろう・・・先生のあの一言かな?
まあいいや。
とりあえず、今はやっぱり今を大切にしたいと思います。でも面倒だから、しんどいからと考えることを放棄してはいけませんね。猪突猛進は自分にはときに大切だけれど(そうしないとアルバイトの電話なんてできないから)、周りを見ることをもう一度思い出さなければ。
甘えられないんだよなぁ。うん。
頑張ろう。
転んだあとに寝そべってるだけじゃ、みんなに置いていかれますもんね。立ち上がって、周りをちゃんと見わたさないと、自分がどこにいるかもわからないんだ。でもわからないから動かなくていいや、じゃなくて、ちゃんと足を動かすことも必要で。
一番問題なのかここにきてまた「それすらも面倒だな」と思ってしまう僕自身なのですが、それはそれ、正していかないと。
足を出さなければ動けませんもんね。畳の上でクロールしていたって、横向きに転がってみたって、人の歩く早さにはきっと叶わない。障害物には確実にぶつかるし。
立って、見て、考えて、歩き出さないと。

頑張りたいです。
頑張る人になりたいです。






ネガティブを払拭するように(笑)
全然関係ないけど、ケーブルテレビでセーラームーンの無印、R、Sの各1話が無料でビデオレンタルできたので見てました。
正直、すっごいDVD-BOXが欲しくなりました!!!(@▽@)ノシ
あの時代を思い起こさせる絵柄とか、懐かしいOPとか、もうほんと純粋に面白く楽しめます!!
でもセーラームーンはDVD-BOXは出てないんですよね、DVDとビデオだけで。ちぇ。
あ、あとおじゃ魔女ドレミも面白い、さらにいえばデジモン1,2も好きです。
全部1話だけ無料だったっていう(笑)

==アリス裏話==
スコルという名前のついての裏話。

スコル(スコール)というのは、北欧神話に登場する狼で、魔狼フェンリルと鉄の森の女巨人との間の子です。コイツが太陽を食べるので日蝕が起こるとかなんとか。
古ノルド語で「嘲るもの」を意味する名前を持ちます。
説明すると長ったらしくなるので割愛しますが、気になる人はWikipediaで検索かけたらでてくるのでどうぞ~。


はじめにでっかくなったインコに名前を決めようと思いつき、どうせなら空想上の生物にひっかけようとWikipediaを探しました。
まあでも鳥系の生物で由来の意味がでっかいインコに似合うのがなかったので、意味を先にとって「嘲るもの」→「嘲笑するもの」と。

yahoo翻訳で訳したら「sneer」が出てきて、微妙に違うかなーと思い「ridicule」に。
ぶっちゃけ虹色インコがやっているのは嘲笑ではなくバカ笑いですが。



うーん、でもやっぱり何か違う気がするなぁ(-"-;

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