新規作成 「招待状を取りにマンションまで帰っていたのよ。遅くなってごめんなさい」 私がそう言うと、卵の殻を着た双子は両側からそれならいい、と声を揃えた。。一体なにをさばいてきたのか、私の左側を歩く双子の片割れは包丁に赤い液体を滴らせていた。一体誰のものなのか気になるところではあるが、そこはきっと容易に突っ込んではいけないところだろう。後々が怖い。 私は一度ならず二度ならず、いままで合計で四回ほどこの双子に追いかけられたことがある。二度目や三度目が何故だったのかはもう覚えていないが、初めて追いかけられたときは双子の格好に突っ込みを入れて怒られたのだ。そのときは帽子を被ったウサ耳の少年に助けられたので事なきを得た。四度目はたしかチェシャ猫のことで何か言ったのだ。何を言ったのかは覚えていない。ちなみにそのときは命からがら自分で逃亡に成功したので生き延びることが出来た。四度目ともなれば流石に誰も助けてくれなくなっていたので、私はひとりで逃げるしかなかったのだ。まったく、芋虫も帽子ウサギも薄情なものである。とにかく、それ以来双子は私と行動を共にするときは必ずと言っていいほど包丁を持ってくるようになった。忘れたときは「「まあいいか」」とそのままだが、忘れることはあまりないのが私としては口惜しい。双子が私のように物忘れが激しければいいのに。「楽しみだ」「楽しみだ」「…そりゃあよかった」 双子の輪唱に、私は口の端を引き攣らせて相槌を打った。 芋虫に別れを告げて、私達はキリギリスの演奏会へ向かっている。場所は毎回同じ場所なので迷うことはない。左右に折り曲がった道を進んで、野を下り山を下ってお菓子の家を素通りすればキリギリスの演奏会場であるコロッセウムに辿り着く。 コロッセウムの周辺にはキリギリスが招待した人々がちらほらと集まっていた。時間には十分間に合ったらしい。「アリスよアリス」「アリスよアリス」「「招待状を」」 双子は両側から私のほうへ首を曲げた。左右から見つめられるのは居心地が悪いもので、私は双子の視線に耐えながらポシェットからチケットを取り出した――つもりだった。「……あれ?」 手を見ればそこにチケットがない。「アリスよアリス」「アリスよアリス」「「どうしたの?」」 不思議そうな声で双子が私の手元を覗き込んで目を吊り上げた。いや、元来ツリ目なためにそもそも吊り上っているのだが――いやいやいや、そんなことはいまはまったく関係ない。「なんでえ?!」 思わず素っ頓狂な声をあげてしまった。「チ、チケットがない……」「そんなこと」「そんなこと」「「見ればわかる」」 もともと吊り上った目を余計に吊り上げて、双子がゆっくりと包丁を振り上げた。「いやいや、ストップストップ!ステイステイ!」 私は慌てて辺りを見回した。ポシェットから招待状を取り出した感触はたしかにあったのだ。私は間違いなくポシェットから招待状を取り出した。嘘でも多分おそらく勘違いでもない。ついでに言えば落とした覚えもない。 ならば、可能性はひとつ。「アハハハハハハ、アハハハハハハ、アハハハハハハ、バーカバーカバーカアーリスー」 甲高い声をあげて、コロッセウムの入り口となっている大きな扉の上に、虹色をしたインコがいた。 インコは足で招待状を掴んでいた。どうやらポシェットから招待状を取り出した瞬間に盗られたようだ。「ヒーサシブリーダネーバーカアーリスー。ボクノコトーオボエテイルカナーバーカアーリスー」 虹色をしたインコはそう言ってアハハハハハハーと甲高い声で笑った。 双子が知り合いか、知り合いかと私を振り向く。 だが正直なところ、全く覚えがなかった。Title of "Pickpocket parakeet."to be continude...?*****インコの話し方がすげえウザいです(ぉぃしかし今日のは前半に文字が多すぎますね。コロッセウムの建物の描写を入れるべきだったか・・・といっても普通のコロッセウムをイメージしているので説明すべきところがとくにない(汗まあいいか。そんなわけでインコです。最初サルにしようと思った(ナイト・ミュージアムの影響)のですが、ふとテレビを見ていたら着インコのCMがやっていました。とくに好きでも嫌いでもありません。でもいたらうるさいだろうなぁ、インコ。可愛いそうだけど。日付が変わってしまったので新しく記事を立てました。今日の夜は多分書けないだろうなぁ。部屋を掃除すればするほど部屋が片付きそうにないので困りました。もうぬ~べ~とかは父さんの倉庫に持って行ってもらおうかと思います。ゲームソフトとか漫画とか多すぎだ・・・・死鬼ですら仕舞うスペースが見当たりません。戯言シリーズは論外ですが、手元に置いておきたいんだよなぁ・・・。そういえば、コードギアス、22話まで見ました!うん・・・たぶん面白い。いや、面白くないわけじゃないのですが、なんだろう・・・普通?うーん、多分ロボットの戦闘よりも肉弾戦(ハガレンとかナルトみたいな)のほうが好きだからかもしれない。ロボットの造形が人型に近いとしても、回し蹴りのフォルムが捉えづらいんですよねぇ、修行が足りないのかな。それともクオリティの問題なのかな。いや、やっぱり多分肉弾戦じゃないからだ(笑)ガンダムとか観なかったからロボットアニメが身近じゃないんだよなぁ。書いてみたいとは思うけれど。つーか書ける人がすごいと思うのですが。シャフトとかポッドだとかそういう用語にも憧れはあるんだけど・・うーん、やっぱ難しい(汗)聴いてる限りじゃなんとな~く理解は出来るんですけどね。たぶん、わかってない。でも最後の方は引き込まれちゃって、22話の後半の展開とか「おお!」と拳を握る思いでしたね。やっぱああいう衝撃っつーか予想外の展開っていうか、最後の山場というか・・・・・やばい、完璧製作者思考だ。まあいいか。さて、そろそろ寝ます。明日は登録制アルバイトの面接です!あ、履歴書書かないとだ。Web拍手、ありがとうございました!! [0回]PR