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まさかそこまで心配されていたなんて。


 芋虫はこれでもかというくらい目を開いて私を見つめていた。手から落ちたパイプ煙草が足元の草を焼いたことでやっと我に返り、下から数えて2番目の右足で火を消した。パイプ煙草を背中へ隠すのは時すでに遅しだというのに、芋虫はふへへと奇妙な笑い方をした。
「アリス、いまなにを見たのか言ってごらん?」
 上から数えて3番目の左手と5番目の右手を器用に揉み合わせて、芋虫は私に尋ねてきた。
「何も見ていないわ」
 私はスカートについた土を払いながらそう答えた。別に芋虫がアゲハチョウの三羽の産婆に見つかろうが知ったことではないけれど、今は芋虫と悠長に話している時間はない。卵の殻を着た双子がキリギリスの招待状を待っているのだ。
「そうかいそうかい。ならいいんだ。うん。何も見ていないのならそれでいい」
 芋虫はそう言って笑った。まだ3番目の左手と5番目の右手を揉み合わせている。その仕草、というか動きは妙に気味が悪い。もっと言ってしまえば気色が悪い。
「ええ、なにも見ていないわ。じゃあこれで」
 私はお辞儀をして芋虫の横を通り過ぎようとし――て止められた。引かれた襟首にぎょっとして振り返ると、芋虫は4番目の右手で私を引き止めていた。
「なにか用?」
 芋虫の手を払いながら訊ねると、芋虫はいやその、と視線を彷徨わせてから思い切ったように言った。
「アゲハチョウの三羽の産婆には言わないでくれないかアリス」
 一体なんのことだろうと私は思った。心当たりがまるでない。
 すこしだけ大袈裟に首を傾げてみせると、芋虫はずい、と顔を近づけてきた。
「煙草のこと」
 内緒話をするようにぼそぼそとした声で芋虫が言った。はて煙草のこととは一体なんのことだっただろうか。
「ああもう、君は本当に物覚えが悪い!見ればわかるんだ、カエルの公爵の屋敷へ行くにも妖精の粉を忘れていったろう?!だから穴から落ちてくるんだ!!」
 顔を真っ赤に膨らませる芋虫は一番下の両足でどんどんと椅子を蹴った。
「そんなに暴れては体に障るわ。妊娠しているのだから大人しくしていないと。……そういえば、繭はどうしたの?」
「ふん、よく言ったものだ」
 ギロリと睨まれた。
「双子が来てすべて切り裂かれたよ。まったく、アリス、君は双子を待たせすぎだ」
「……怒ってた?」
「当たり前だ。もうすぐ日が暮れる」
 そう言われて空を仰ぎ見れば、太陽が真上で輝いていた。しかしチェシャネコの行方を捜す号外が空を覆いつくそうとしていた。はらはらと空から降ってくる号外は無数。数を数える必要もないくらい、膨大以上に膨大で無限の枚数でもって空を犯そうとしていた。
 その中で。
「ああ、今日は散々だ」
 隣で芋虫が唸ったことも気にならなかった。空から舞い落ちてくる無数の号外を真っ二つに切り裂き、右手から、また左手か鈍い銀色に光るなにかが私目掛けて飛んできた。
「わ……っ!」
 思わず両腕を交差させて顔を覆う。一瞬の違和感を伴って、風が通り過ぎ――私の両隣へと着地した。
 そっと腕を下ろす。
 白い卵の殻が、私を挟み込んでいた。
「アリスよアリス」
「アリスよアリス」
「いったい」
「どこまで」
「「行っていたの」」
 双子の輪唱も合唱も聞き飽きた。
 そして両側から交差するように私の首を捉えた包丁もまた、とうの昔に見飽きたものだった。


Title of "Twins again."
to be continude...?
*****

双子の話し方を忘れてしまった。
まあいいか。

ええと、昨日の夜ごたごたしていて日記かけませんでした。
なんというか、ここまで家族に心配をかけていたのかと思うと頭が上げられない思いです。
基本的に自分を大事にしない性格なのはともかく、人に迷惑かけてないと思っていた自分を知ってとても申し訳ない気持ちになりました。
本当に、まさかあそこまで心配されてるとは・・・久しぶりに嗚咽を漏らして泣いてしまいました。
姉の存在は偉大です。大好きです。愛してます。
そんな彼女に負担をかけるようなことはなるべくさけなくちゃいけないのになぁ・・・。しっかりしろ19歳。もうすぐ20歳だぞこら。

もうなにから始めればいいのかわかりません。
というのもきっと言い訳なんだろうなぁ。わからないことをはっきりと「わからない」と言うのは逃げなのか心底勘違いをしているのか。ううん。それこそがもう既にわからない。
中学時代から自分を放り出してきた責任というか罰というか、そんなものがここにきて押し寄せてくるとは・・・。

もういじめられっこの過去だの吃音だのDV受けてた過去だの心の中のお友達だのそういうディープな面というか自分のダークサイドを放り出さずにどこまで受け入れて乗り越えて昇華できるかが問題なのかな。いままで見て見ぬフリはしていないけれど、見るだけ見てあとは全部放り出してきたバチが当たったのかなぁ。

あー畜生。

まあそんなこんなえ、人生の折り返し地点、というか、自分の中でのターニングポイントを迎えそうです。
ぶっちゃけ、自分がここまで厨になっているとは・・・(汗)


うじうじした話はここらへんにしまして。
今日部屋の掃除をしていたら、本格的に部屋がヤヴァイことに気付きました。
よくあれだけの量のものが部屋にあったな!いやだから僕が入れないっていう状況になってたんけども!!
いらない漫画とか売ろうかと思います・・・。つーかゲームソフトも本も置けやしないって本当どういう・・・(汗

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