せいぞんほうこく いやもう本当に最近ツイっ子ですみません。生きてます。そろそろ何か書かないと死にそうなのでたぶんなにかしら書きに来ると思います。それにしても寒い日が続いていますが皆様体調を崩していないでしょうか。僕は今日、夜のバイトの帰りにあまりに星が出ていたのでチャリンコをとばしながら空に見とれていたら見事に転んで右手の手のひらから出血しました。こんな大サービスあんまりです。明日は昼も夜もバイトあるってのに。でも今朝から続いていた吐き気を催すほどの頭痛は治まったのでよしとします。それでは明日もはやいのでおやすみなさい。懲りず飽きず忘れずに、何度かここへ足を運んでくれている貴方に、幸福が訪れますように。 [0回]PR
月の見える丘で。 月が顔を出す頃に帰ってくる。 そう言って最愛のひとは岩戸の向こうへと姿を消した。 ハロウィンが開催される2週間ほど前のことだった。「お嬢ちゃん、まだ待っているのかい?」 紫の生地に金色の斑点で豹を模した悪趣味なシャツを着たガイコツが、丘の上にあるベンチに座るわたしに今日も話しかけてきた。 わたしは最初こそ律儀にヘンジを返していたけれど、次第にガイコツが鬱陶しくなり、いつしか返事をすることすら放棄してしまった。そうしたらガイコツは言うのだ。「おや。今日はあの鈴蘭が奏でる旋律のように美しい声を聞かせてはくれないのかい?」 笑いを含んだ声色はわたしの神経を逆撫でして、ガイコツへの不快指数を上げていく。「またあの岩戸の向こうへ消えた男を待っているのかい? もうずっと前じゃないか。それともハロウィンで帰ってくるのを待っているのかい?」「縁起でもないことを言わないで」 わたしはガイコツへ視線を投げずにそう言った。するとカタ、とアゴを鳴らしてガイコツが隣へと腰を下ろす。「やっと喋ってくれたね。ここのところサッパリ口を開いてくれないから、私のガラスのような心臓は粉々に砕けそうだったよ」「…………」「やれやれ、人に対する態度とは思えないね」 人にしているわけではないから、個人的にはセーフだ。「まったくもって、ガイコツに対する態度とも思えないけど」 先回りされてしまった。 カタカタをアゴを鳴らしてガイコツが笑う。「ほらごらん、この丘はひどく高いところにあうから、街の灯かりがあんなにも綺麗に見える」 ガイコツの手袋に包まれた指が指し示すのは、ハロウィンのパレードで盛り上がる夜の街だった。あちらこちらに置かれたカラフルに着飾ったカボチャのランタンが、その命を燃やしながら街中を照らし出している。「……パレード、始まったのね」「いかないのかい?」「…………」「君の歳なら、今頃は妖精の格好でもして家々を渡り歩いているはずだけれど、どうしてそうしないんだい? 友達も家族も、あの温かな灯かりの中にいるんだろう?」「…………」「まったく、どうしてお嬢ちゃんのような美しいひとばかりがそんなに不幸な目に遭うんだろうね。今頃街の中では、イキモノもシニモノも、ヒトもバケモノも、みんながみんなお祭りのように楽しく騒いでいるだろうさ。なのにお嬢ちゃんときたらどうだい。いまにもそこの岩に頭をぶつけて脳漿を飛び散らせながら気が狂った幽霊にでもなる決心をしたかのように鎮痛な面持ちでここに座っている」「…………」 なかなかに酷い喩えだと想った。 わたしがガイコツの言葉に顔を歪めたとき、そよりと風が吹いた。薄い雲で月が覆われた夜空のしたで、生暖かい風は私の頬を撫で髪を揺らして通り過ぎていく。 くすくすとシルフの笑い声が聞こえた気がした。「それにしてもお嬢ちゃんを見つけてから毎日ここにいるけれど、お嬢ちゃんはいつもこうしてここに座っているよね、どうして?」 ガイコツの質問にわたしはちらりと隣を見た。つん、と髪がひっかかる感触に気付く。 手袋に包まれた細い指が、私の髪を一房捕まえていた。「もしかして――これは私の想像でしかないのだけれど――あの日からずっと……それこそ一秒も離れずにここに座っていたりするのかい?」 またシルフの笑い声が通り過ぎていった。今度はさっきより、少しだけ強く。雲が流れていくのを視界の端で捕らえた。 ガイコツは愛しげにわたしの髪を見つめながら、舌のない口から言葉を吐く。「岩戸の向こうになにがあるのか、お嬢ちゃんは知っているのかな? もしも知っているのなら、お嬢ちゃんがここでこうして岩戸の向こうに消えた男を待ち続けているのは――まったくもって、ひどい話ということだね」「…………っ」 わたしはほとんど反射的に立ち上がった。頭に伝わる痛みに、髪が数本抜けたのだろうと予測するもそんなことはどうでもよかった。 さっきよりも随分と強い風が丘に生えた芝生をなぎ倒し、周りの木々を揺らしていく。ザアザア、ザアザア。木々のさざめきが耳にうるさくってわたしは耳を塞ぐように頭を抱える。ガイコツのかぶっていた帽子がわたしの横を通り過ぎていくのを最後にわたしは視線を落とした。「…………ひどい話なんて、ない」 丘の芝生に膝をつく。触れた場所に生えていた草が枯れてしまった。「わかっているんじゃないのかい、お嬢ちゃん」 視界に映るのは真白の膝小僧と若々しい芝生に、枯れてしまった芝生。 そこに突然、白い手袋が現れる。「いや」「お嬢ちゃん」 優しい声に恐怖する。上を見てしまったらわたしはきっと後悔するだろうと知っている。けれど、それでもわたしは促されるままそうっと視線を上げてく。恐怖にしか値しない優しい声が、ひどく残酷な真実を告げるとわかっていても、いまのわたしにはそうすることしか選択肢がなかった。 包まれた手袋。その根元から生えるのは生身の人間の手首で、すぐにその先の腕を包んだ紫の生地に金色の斑点で豹を模した悪趣味なシャツがとびこんでくる。肘、肩、そして襟元に除くのは肌色の鎖骨と、太い首。「…………そんな気は、してた」「バレバレだとは思っていたよ」 苦く笑うその顔は、たしかに岩戸の向こうへ消えた男の顔。亜麻色の短い髪が風に揺れている。「月が出なければよかったのに」「帰ってくると、そう言ったじゃないか」 それとも帰ってこないほうがよかったのかい? その言葉に、わたしはただ顔を歪めることしかできない。「月の光のしたでは会いたくなかった。太陽のしたで逢いたかった!」 丘の上にある岩戸の向こうは猛毒の霧が立ち込めている。猛毒の霧は人の意識を奪い、呼吸を止め、さらには肉も骨も、すべてを溶かしてしまうのだという噂があった。そして、その奥にはどんな願いも叶えてくれる妖精の涙と呼ばれるものがあるのだとも。 ある男がある日、その妖精の涙を取ってくると言った。街の人たちは皆反対したはずなのに、男の意思は固く、狂気の沙汰としか思えない男の言葉は、いつしかは男が気が触れたか、いつもの趣味の悪いジョークだと思うようになった。 それでも男は街の人々の視線も言葉も気に留めず、ついに岩戸の向こうへと姿を消してしまった。 男がそれほどまでに叶えたかった願いを、わたしは知っている。「太陽のしたで逢えないから、いつも夜に逢いに来ていたのさ」 そう言って笑う男がわたしを抱きしめる。わたしの頬に触れた男の頬がじゅわりと音を立てて腐った臭いとともに崩れ落ちれる。「お嬢ちゃんがあの霧の妖精じゃなければ、いつでもキスをしていたよ」 そう言って体を離すと、溶けた頬が修復していく。「……晴れたの……」 ハロウィンの月の明かりは、祝福の意味を持って歓迎される。月の光に照らされた死者は生前の姿を取り戻し、愛する者へと会いに行くことができるからだ。「それにしても、まさかガイコツになるなんて運が悪かったとしか言いようが無い有様さ。骨だけの姿では、笑いかけることができないとは思っていなかったからね」 ウインクを飛ばすその調子は生前の彼そのままだ。「あの霧は骨だけ残してしまうから……」「いっそ幽霊にでもなれればよかったんだけど」「そうなったら、本当にハロウィンの日以外では会えなくなってしまう」 わたしの言葉に、岩戸の向こうに消えた男は笑いを漏らす。そして私の髪を一房手に取り、月の明かりのしたでキスを落とした。 *******日付1時間ほど過ぎちゃいました!><Happy halloween!!! [0回]
階段。空気洗浄機。神話。 長く長い螺旋階段を下る。エレベーターを設置しろと散々言ったはずなのに、300年経ってもいまだに階段オンリーだ。 私の仕事は定期的に(または不定期的にも)地下にある空気清浄機を動かすことだ。車などの移動手段が増えてこの世界の空気はひどく汚れてしまった。この国のとある有名は博士は、国の中心にでっかい空気清浄機を置いて国中の空気を綺麗にしようと、とてつもなく大きな空気清浄機を発明した。 空気清浄機を動かすにはとてつもなく大きな力が必要で、電気なんてちっぽけなものでは到底間に合わない。だから私が選ばれた。空気清浄機を動かして、国中の空気を綺麗にするために。「――とはいっても、隣の工業大国のせいであんまり成功しているようには思えないんだけどな」 独り言は無表情な壁に反響して下へ下へ、上へ上へと響いていく。 手にした聖書はブレン・タン識新書というもので、世界中にあるいくつもの聖書のなかでもとくに戦歴聖書と呼ばれている。「moii」 キーを唱えると、ぼんやりとした光が集まってくる。目を凝らせば、その光は透明な糸で繋がっていることが空気の揺れでわかる。 光はそれだけでひとつの”なにか”だ。”なにか”は生き物で、知能を持っている。それ以外は何一つ解明されていない”なにか”。 それは私たちのすぐ傍にいて、私たちを助けてくれる存在だ。理由は知らないし、どうでもいい。ただ、使えるものは使うのが人間だ。「しかし、相変わらず遠い……」 口から出たぼやきは、螺旋階段の下へ下へ、上へ上へと響いていく。空気清浄機の設置されている場所は、いくだけでブーツが磨り減りそうなところだ。長い長い螺旋階段を、一段一段下りていく。我ながら律儀なほどだと思う。「前にきたのが一ヶ月ほど前だっけ。今回は随分空いたね」 そう話しかければ、光は応えるようにゆらりと揺れた。「車が多くなったって? そうだね、最近は右を向いても左を向いても車ばっかり」 排出される排気ガスは道を、街を、国を灰色に染めていく。 戦神曰く、『灰色は黒となりて世界を闇色へと誘う』らしい、『人の心は闇を纏い、妬み、憎しみ、怒りを産むだろう』とは戦紳の言葉だ。この言葉のせいで、一時期は「黒狩り」というばかばかしい色差別が行われた。黒い服、黒い建物、黒いインク、黒い肌。だから、戦いの神が褐色の肌だという歴史的事実は、その段階で改竄された。いまでは彼は白い肌の美男子として描かれている。「出世したもんだねえ」 カツカツ、コツコツ。そんな華奢でカッコイイ音はしないけれど、下へ下へと降りていく。「この本も、彼のことはかっこよく書きすぎだよね」 光は同意するようにふらふらと揺れる。 長い長い階段。最初はもっと浅いところにあったはずなのに、いつのまにかどんどん下降している。まるで地下の奥深くへと閉じ込めるような。「しかし、現代の科学者は本当に馬鹿だよねえ」 旧い機械の場所を移すよりも、新しいモノを発明したほうが効果的だろうに。それともそれすら考え付かないほどに馬鹿なのだろうか。「なんにせよ、科学者なんかじゃない私は、この仕事をするだけだね」 とん、と足を下ろせば薄く積もった埃が舞う。最下層。ただ空気清浄機だけがウンウンと唸っている。 ひどく、大音量で。「さすがに、もう、これだけは勘弁して欲しいね」 耳を塞いでも塞ぎきれない。金属の臭いは我慢できるけれど、この音にはウンザリする。「moii,moiir,moir」 呼べばそこら中から光が溢れてくる。厳密にいえば歩いてるそうだが、視認できることなどない。ただ複数の光るなにかがふよふよとこちらへと集まってくるのだ。「いつもごめんなさい」 謝罪は、軽く。そして深く。光はどんどんと私のもとにあつまり、部屋の全景を照らし出す――とはいっても、たったいま降りてきたばかりの螺旋階段と大きな空気清浄機の起動装置があるだけだ。 空気清浄機に近づき、足元に聖書を置く。扉の取ってを握って、重いそれを力いっぱい引き開ける。「よ……っとお」 ギギギと音を立てて扉が開く、昔はここに薪などの発火物を投げ入れて火力で動かしていたらしいが、いまは違う。 これを扱っているのは、私だけだ。もう何年も。何十年も。何百年も。 それが、私が生かされている理由。 がらんどうの装置をのぞいて、中に余分なものがないことを確かめる。振り返って光溢れる室内を見渡せば、もうなにも見えないくらい真っ白になっていた。 つま先に当たる聖書を拾い上げる。 戦いの神について書かれた、歴史書に近い聖書。私にとっては、昔の日記のようなそれ。 いまでは、仕事道具でもあるその本をゆっくりと開く。開くページは決まっているので、迷うこともない。「fect noon leloor moii noon fest」 私がその言葉を放つと、聖書から強風が立ち上る。ページが狂ったようにめくれ、私の前髪と後ろ髪をさらっていく。 そして、室内の光が一気に収束して聖書の中へと吸い込まれていく。どんどんどんどん室内の明かりが減って、室内の様子が見えてくる。複数の光で作られる”なにか”が聖書の中へと吸い込まれていき、最後に残ったのは輝きを放つ聖書と、私と、ウンウン唸る空気清浄機の機械だ。 カバーを掴んで軽くふると、ページの間からゴトリとなにかが床に落ちる。電球のように輝きを放つそれを背後の空気清浄機に放り込んで、扉を閉めれば、おしまい。 たくさんの”なにか”を機動力に、今日も空気清浄機は元気に運転を再開した。「聖書は、人の命の尊さと説いているというのに、人ではない”なにか”の命はどうでもいいのかな。ねえ、どう思うの戦いの神様?」 輝きを失った聖書に話しかけても、声は空気清浄機の駆動音に掻き消されてしまう。 私はおもしろくないので、かわりにため息をひとつ吐いて「moii」と口にしすれば、またひとつ”なにか”はやってきた。「さ、帰ろうっと。ここに来るだけで疲れちゃう」 ”なにか”はそっと私の足元を照らすように付いてくる。螺旋階段を転ばないように、と気を使ってくれているのかもしれない。『神…な――の――女を――』 空気清浄機の呻きに混ざってなにかが聞こえる。でもそんなのはいつものことで、聖書がある限り、私は生かれている。それをこの”なにか”はどう思っているのだろう、とは口にしない。 そんなことをしたら、私が聖書のワンシーンに閉じ込められてしまいそうだ。文字の中の人間には、まだなりたくない。 階段を上へ上へと上っていく。埃についた私自身の足跡を辿るように。 闇に捕らわれないように、”なにか”を頼りに。end****そろそろSSでも書かないと死にそうだったので、友達にキーワードを3つもらい無理やり書いてみました。スカイプ、メッセ、ツイッターとコミュニケーションツールを開きっぱなしだともう時間の使い方とかわかりません。そもそも昼間に活動できない僕が悪いのですが。ではおやすみなさい。 [0回]
ニートになります はい、というわけでめっきりブログ更新が減り減りしている翼です。おはにちばん。ボーマス17に合わせた東京旅行もgdgdのきわみを見せました。正直なんのために行っげふんげふん。まあ、後悔はなるべくしないと決めているので、うん。華麗に目を逸らそうかと思います。でも帰りの電車を乗車券のみで鈍行乗り継いで帰ろうとしたら家族全員にものすごく心配されました。もう大人のはずなのですが。そしていまの仕事が9月いっぱい終わります。ここ1年半を通して、僕は立場の強い人に対してものすごく恐縮すること、他人に何も伝えられない人間なのだということをしかと学びました。おそらくここが一番の転換期というかターニングポイントであるような気がするので、今後の課題はいかに他人に気圧されず思っていることを言うか、になってくると思います。すでにハードルが高くあうあうな状況ですが、ここでなんとかしないと僕マジこれから社会生活を営めない人間なんじゃないかって思えてくるので……少しずつ、慣れて、いけたら、いい、なぁ・・・orzそんな最近でした。あ、いまさらバカテスにハマりはじめました。あれは作者のまわりにホンモノの馬鹿がいるか、作者自身が馬鹿と天才の紙一重で作られていると思います。(主にネタが) [0回]
うわあああああ(以下略 ひどい日記の書かなさ。母さんに誕生日のお祝いに食事しにいったビルでウォシュレットが止まらなくてあたふたりたり。お盆に母方の祖母の初盆なので鹿児島にいったら空気がカラッとしていて、焼酎を貯蔵してある炭鉱跡にいったりしたことを囲うとも思っていたらこの時期です。暑いです。久しぶりに小噺を書きました。ボーマス17に出ます。なにか、書き物出したいです。おわり。 遠未来のような [0回]