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五月病?いいえ、中二病です。

 自分の存在を認識するのは自分でしかない。
 けれど、自分の存在を肯定してくれるのは他人でしかない。
 人は独りでは生きられないのだ。自分がいて、誰かがいて、そしてやっと世界が創られる。
 ――そうだ。
 私は自分の存在を肯定して欲しかった。のだろう。たぶん。否、きっと。
 ――そうだ。
 けれど、それはいつしか変化し、私は自分の存在だけでなく、自分のすべてを肯定して欲しいと思うようになっていたのだろう。
 独りは嫌だから。
 嫌な思いはもうしたくなかった。たとえそれがどんなことでも。
 ――そうだ。
 けれど、それは皆だってそうだと思う。
 誰だって嫌な思いをするのは嫌だ。怖いと思うはずだ。私がそうだったように。
 だから、創ったのだ。
 ――そうだ、そうなんだ。
 私は、世界を、創ったのだ。
 私だけの、世界を。


 ………っ………。


 涙が溢れた。
 とめどなく瞳から落ちて私の頬を濡らしては鬱陶しい思いをさせてくれる。大声を張り上げて喉が痛くなる。しゃくりあげるせいで呼吸がままならない。鬱陶しい。疲れる。鬱陶しい。
「――思い出したか、アリス」
 三月兎が私を見下ろしていた。
 滲む視界を覆う涙を拭い退けて彼の顔を見ようとしても、何故か涙は後から後から溢れてくる。両手を使ってなんとか開けた視界の隙間で、褐色の三月兎はいつものにやにやとした嫌な笑みを消して私を見下ろしている。濁った目が混沌と深淵をない交ぜにして更に汚濁したような黒を称えていた。
「――思い出したか、アリス」
 同口同音の言葉が紡がれる。三月兎の顔はまた見えなくなってしまった。
 ああそれにしても困った。このまま泣き続ければせっかくのティータイムが台無しになってしまう。なんとかして小さくならなければ、あの白いウサギが流れてしまうだろう。それはいけないことだ。それにしてもどうしてそれがいいけないんだろう? そもそも何故小さくなる必要があるんだろう? 私がどれだけ泣いたところで白いウサギが流れてしまうことなどないのに。そんなのは童話のなかの世界であって、私が泣いたところで誰かが困ることなどないだろう。どうせ誰もいないんだ。どうせ誰も。私如きが泣いたからって世界が困ることなど微塵もない。
「……どうしますか」
 ジャックの呆れたような声が聞こえた。
 ああ、お願い、すぐに泣き止みます。泣き止むからそんな声はやめて。諦めたような声は出さないで向けないで。すぐに泣き止みます。ごめんなさい、だから。
「アリスを泣かせたのは貴方なのですから――、っ……三月兎?」
 驚愕に息を呑むジャックの声が聞こえた。なにをそんなに驚くことがあるのだろう。嫌だ私も見たい。私だけ仲間はずれは嫌だ。誰かこの流れる水をなんとかして。見ていないと。見ていないと、また置いていかれてしまう。
「――思い出したか、アリス」
 まるで感情のないような三月兎の声が心地良い。うん、それがいい。感情などなければ怒ることもないのだから。
 しかし、私は彼が言う言葉を理解できない。ぐるぐると余計な思考ばかりが頭を巡る。嫌だ嫌だと泣く。でもケーキは美味しい。叔父さんは優しかった。明日はドライブに行くんだ。蟻の行列は兵隊さんみたいだった。母さんの優しい香りが大好き。殴られても大好き。大きな背中の隣に並ぶのが夢だった。泣きたくて泣きたくて死にたくてたまらない。いいお天気が嬉しい。優しい手に撫でられるのが好き。最低最悪の気分を味わった。アイスクリームならスチョコレートよりトロベリーが好きだ。みんな好き。みんな嫌い。眠たくなってベットに入る前の口惜しさにため息を吐きたくなる。髪を結ぶのは母さんの柔らかな手つきだった。どうして誰も私の味方をしてくれないの。どうして私ばっかりなの。早く会いたかった。父さんの似顔絵を描くつもりなの。涙が鬱陶しい。なにも思い出したくないのに次々と浮かんでくる。ウサギは好き。豚に似た婦人は好き。帽子屋は自業自得。チェシャ猫は少し怖い。芋虫は嫌い。卵は好き。お店の店員は顔も知らない。蛇は好き。カエルも好き。羊は覚えてない。鳥はまともなら好き。キリギリスはあんまり。魚は好きじゃない。トランプはまあまあ。女王は友達。姫も友達。盗人は嫌いじゃない。アリスは……私、は……。
 思い出したくない。
 思い出したくない。
 思い出したくない。なのに三月兎は意地悪をする。
「アリス」
 三月兎が私の名前を呼ぶ。
 私はしゃくりあげるのと涙を拭うのに精一杯で返事をすることができない。
「……どうします?」
「仕方ない、無理やり連れて行く。ああ、それからお前。二度と俺の名を呼ぶな」
「――私としたことが、先ほどは失礼致しました。泥兎」
「それでいい」
 ジャックと三月兎のやりとりの意味がわからない。名前くらい好きに呼ばせてあげればいいのに、三月兎も心が狭いと思う。
「?!」
 突然の浮遊感に体を竦ませる。すぐに背中と膝裏に回された手の感触に抱きかかえられたことを知る。
「おいアホウ鳥。乗っけていけ」
「言われずとも」
 応える声は、あの怪鳥のもの。
「飛べるか? 右の奴、首がブラブラしてるぜ?」
「右の頭は消化不良を起こしたらしい。安全性を考えなければ飛べないこともない」
「この際仕方が無いのではありませんか? 世界の果てまでは空を飛ぶか空を歩くしかないでしょう」
「もしくは、海を歩くか」
「私には不可能です」
「俺にだって出来やしねえ。だからこのアホウ鳥がいるんだろうが」
「使えませんね」
「テメェよりマシだ」
「ごちゃごちゃ言い合っている暇があるならさっさと乗ってくれないか?」
 言い合いを止める声の後にはふわふわとした感触が体を包み込む。優しい香りが、温かな人肌が、どこかなつかしさを思い出させる。
 ぐらりとした感覚にも支える二本の腕があったから怖くなかった。縦横無尽に動くエレベーターに乗っているような感覚の中、確りと支えてくる腕を感じ私は思い出す。そうだ、私が求めているものはこれなんだ、と。
 温かく、確りと力強く、私の存在を、私の全てを肯定してくれる。
 いまだ晴れない視界の中で、私は実感した。
 これこそが私の求めていたもの。
 見返りを求めない、無条件の愛。



Title of "Unconditional love"
To be continude...?
*****
いいカンジに中二病ってます。


爪を切りたいときに限って家に爪切りがないという巧妙な罠。
そろそろ手を握ると爪が食いこむし、いつ折れるか気が気じゃないのですが。うーん、ネイルでもすりゃいいんだろうが、見せるトコもないし、そこまでの持久力もネイルもないし、なによりキーボードが打ち辛いという。
いい加減買ってくるかぁ・・・100均にあったよなぁ。


彼氏さんのことを考えると、なんだか無性に申し訳ない気分になります。
翼です。


晩ご飯を作り始めて3日目。
自主的に夕飯を作り始めると、だんだん作るのが楽しくなってきます。というかそもそも後片付けが嫌いだから料理しなかったんだよなぁ。しないからできないんだけども。
でも好きなおかずを作れるのはいい(´ω`*)
今日は母さんが「今日遅くなるから晩ご飯よろしくね♪」とメールをくれたので、「材料費は?」と聞いたら「出るよ」と言ってくれたので、意気揚揚とパエリアカシューナッツ炒めの材料を買ってきました。
合計で3000円近い。買いすぎた気がする・・・orz
でも考えたら家族で外食するより安いんですよねぇ。基本的にウチの家庭はほとんどの人が晩ご飯を食べるか食べないかわからないので、結局経済的なのかどうかはわからないけども。

しかしネットは便利だなぁ。
そのうちシュークリーム作りたいシュークリーム。
あ、バター買ってこなきゃだ。


ではではもう朝だけどおやすみなさい。
モノマネで有名な栗田貫一さんは、その昔田村正和さんにスリッパでおいかけられたことがあるそうです。
それからニンニクは凍らせると皮が剥き易く、エビは第二間接の背中から殻をひっぱるとするっと剥けるそう。あと玉葱は冷やしておくと切るときに目が痛くならないそうです。全部テレビで言ってた。

それじゃ、今度こそおやすみなさい。

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