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忘れているんだ。思い出そうろする頃は、いつだって。

 いいかい、アリス。とウサギは前置きした。
「トランプの女王は代々襲名制なんだ」
 聞くに、それはずっと前からそういうものなのだそうだ。
 けれど果たして、それはこの世界の話であって、実際のところ不思議の国や歪みの国ではどうかはわからない。だがまあ、この世界でトランプの女王が襲名制だというのならそうなのだろう。
 襲名制とは、文字を見るに名を襲うことの意。つまりは名を受け継ぐことだ。最初のトランプの女王もそれ以前のトランプの女王からトランプの女王の名を戴いたらしい。頭に載せるべき冠と共に。
「だから、彼女も以前はトランプの女王じゃなかったんだ」
 ウサギは私を見つめたまま、言外に証言台に立つ赤と白と黒のトランプの女王を示した。
「トランプの女王を継ぐにはその名と冠が必要だ」
 ウサギは言う。
 どうやらトランプの女王の証は斧ではないらしい。私はこの場に見当たらないトランプの女王の冠を思い描いた。細く折れそうで、けれどカナヅチで打ち付けても決して壊れなかった冠は、最初はたしか黒髪の上に在ったような気がする。
「首を切り落とすのは何も斧でなくてもいい。たとえばそう――刀でもできるからね」
「けれどカッターでは無理だわ」
「ならば包丁を使えばいい」
 包丁。何かが足りない気がする。……私の頭ではなく。
 ふと――なにかが不自然に思えた。
「頭に冠がなければ、トランプの女王で在り得ない。反対に――」
「頭に冠を被らない限り、トランプの女王には成り得ない」
 私の返答ににこりと笑みを浮かべるウサギからため息と共に視線を逸らした。
 ふと当たりを見回して、私の左右に並んでいる面々を見る。見覚えのない顔ばかりだった。
 毒林檎を食べてしか生きられない少女。長い髪を鬱陶しそうに引きずる女に狼を誘惑する娘。声を代価に幸せを掴んだ海の姫君に結核で死んだはずの高級娼婦。そして――あれはたしか、カエルの公爵の夫人だ。
「いい子だね、アリス。そう、名を受けたところでトランプの女王と呼ばれるだけで、実質は変わらない。心身ともにトランプの女王と成るべくは冠を頭に――」
「お断りだね」
 ウサギの声を遮ってトランプの女王が咆える。
「”心身ともに”? ハッ、よく言うねまったく」
「何か気にいらないのかいトランプの女王」
「その名でアタシを呼ぶな。アタシはトランプの女王になるつもりは今この瞬間であってもゼロパーセントだ。だから――」
 法廷に響く、赤と白と黒のトランプの女王の声。
「――その身体、返して戴きたい。トランプの女王様」
 赤と白と黒で彩られたトランプの女王の視線の先。
 金の髪の彼女の唇が弧を描いた。



To be continude...?
Title of "A demand."
*****
説明長ぇ。



ここんとこ落ちててすいません(汗)

シュークリームが食べたくて仕方ない翼です。


ええと、ちょっと落ち着いたので近況(笑)
ゲーム企画のプレゼン間に合いましたが、本番で声が出なくなってしまいました。結局何も言わずに今回はプレゼン免除で授業終了。くそう、あそこで泣くなんてなんて情けない。orz
おかげで担任の先生にいらないご心配を……明日SCの人かな?にカウンセリング受けるみたいです。またかYO。

そして企業さんへ提出する書類もなんとか間に合いました。うへえ。必死必死。就活用の写真見つからなくて本気で焦った。
しかし徹夜→仮眠→徹夜→墜落するように寝る、みたいな日が続いてましたー。僕にしては珍しすぎる日々でした。しかし自己PRって何書けばいいんだ(汗)
自分を評価するのは苦手です。ホラならいくらでもつけるけど、嘘や誇張と避けようとすると途端人の底辺にいる気分になってくる。まあ、こんなものかなぁ。前向きにいこう。


友達にススメられたマクロスFを見たら格好よくてびびった。第一話での戦闘シーン、あのカメラアングルは燃えた。
ああいうSFの街とかはゲームで動き回りたい。早く現実になったりしないかなぁ、仮想現実疑似体験マシン。知覚すれば現実のように感じるのなら、バイザー使って視覚的に認識して、身体への電気信号の伝達を使えば仮想世界を体感できるんじゃないだろうかと夢見てみたり。夢が一種の現実だと思う僕の考えだと思ってください。多分、明日には違うこと言ってそうだけど(笑)
でも3D広告はマジでそのうちできると思う。光学迷彩ができるなら逆だって可能さ。




どうでもいいけど、ふとしたときに零れる本音に背筋が凍ります。
どうやら僕は軽音をやめたいらしい。多分、やめないと思うけど。今更タイミングが悪すぎるしねー。




さて、寝ます。
おやすみなさい!

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