ゆるやかな不安、透かしの入った紙を求めて。 新しい女王の選出。 ――とは、一体なんのことだろうか。アリスを含めて、という文句から、少なくとも私が関係していることではありそうだが。「あの……どういうこと?」 私が関係してるとあっては、訊かずにはいられない。私は金の髪の彼女に問いかけるが、にっこりと微笑むその顔は望んだ答えを返してはくれなかった。「流石はアリスね。物覚えがとても悪いわ」 甚だしく失礼な台詞だったが、言い返せないのがなんとも情けない。だから私はその文句すらも忘れさって首を傾げた。「あの、ですから、女王の選出って……?」 問いかける私に、金髪の彼女はやはり柔らかな微笑を浮かべる。「アリス、安心していいわ。選出はもう終わっているの」「選出?」「剪定の鋏を持つのは今やトランプの女王の資格。決まったことを覆すには裁判をするしかない。裁判をするには乙女達を集めなければいけない。私が斧を振るうのは事情があるからなの」 金の髪の微笑みは、よくよく見れば目は笑っていなかった。細められたその瞳が見つめるのは私で、「女王様!」とトランプの女王が叫んでも視線は揺れなかった。「裁判をするのかしら?」 何故、私を見て言うんだ。 くすくすと笑う椿姫にスラングを吐いて、トランプの女王は金色の髪に噛み付いた。「――当たり前さ! 私はトランプの女王なんてまっぴらなんだからねぇ!」「でも鋏の使い方はお上手だったじゃな~い☆ トランプのじょ・お・う・さ・ま♪」「五月蝿いよエセロリばばあ!」「なんですって?!!」 金色の髪に噛み付いたはずなのに、トランプの女王は椿姫と口喧嘩を始めてしまった。 私は何度も見た光景にやれやれと首と振りつつ、サロンのソファへ腰を下ろす。「相変わらずなのね、彼女も」 金髪の微笑みが隣へ座る。 距離が異様に近かった。「お知り合い?」 トランプの女王と椿姫の喧々囂々と言い争うのを聞きながら私は――今日何度目かになるかわからないけれども、また――質問をした。「ええ。よく知っているわ。とても良くね」 にっこりと微笑むその向こう、金色の髪をした彼女の右手には、未だに斧が握られていた。Title of "A young girl of golden hair."To be continude...?*****明日より3日は確実にアリスが書けなさそうなので書いておく。今日久しぶりにアリスページを見たら人気投票に票が入ってて噴いた。嬉し過ぎた。三月兎はなんとなく好かれそうだなぁと思ったけど(むしろ僕が好きなタイプというか良く書くタイプのキャラだ。いま気付いたYO)、もしかしたら良い勝負なのかな。どうでもいいけどスコルとインコはわけるべきですか?(ぇぇちなみにアリスのキャラ投票はアリス終わるまで続けます。明日から夜の短期バイト。翼です。DTMをやろうとニコニコ動画でDTM講習を見ながら、ソ フ ト を 変 え た だけで終わりました。基本的に取説を、困ったら読む、そして要所だけ見る派の僕は、取説を一目見ただけで動かせるようになるのが良い。そんなわけでお世話になります、Dominoさん。ぷちぷちやってこー。楽しみだなぁ♪しかし、なんだか人様のところでショックを受けることが続くなぁ。いや、仕方ないしどうしようもないんだけども・・・とにかくハム☆は大丈夫だといいな。 [0回]PR