やっぱり アリス帰省中につき*****どもども、やっぱり更新度が落ちました翼です。無事に田舎帰って、でろりと過ごしています。やはり京都よりカラリとした空気は良いですが、自然の暑さを満喫しているとなかなかしんどくなってきます。クーラー病万歳三唱。夜の活動が活発になります。虫怖いけど。ハエきしょいけどま。久しぶりに蚊を殺しました。もう二度としたくないです。(ぇ気持ち悪い、ていうか怖いです。虫。うぅ。関係ありませんが、爆走兄弟の劇場版を見ていてサントラが欲しくなりました。なんだろうあの格好良さ。惚れそうだ。あとひぐらしのなく頃にの鬼殺し(?)編と綿流し編を見てびびりました。怖いなぁアレ。サスペンスだとばかり思っていたら普通にホラーだった。ぶるぶる。そして屍鬼を読み、さらに話が混ざらないか怖々。まあ、のんびりしてますよ~と。 *****蒸すような暑さだった。男はずるずるとその身を引きずるように、熱した鉄板の上のような空間を移動する。自室を出て廊下を這いずり、エントランスを横切り――その際エントランスで客人を待ちかまえるような大きな階段をちらりと横目に見てから――また廊下を這うように歩いて厨房を覗く。誰もいなかった。男は仕方なしに体の向きを変えテラスに向かった。厨房からテラスへはさほど距離はない。正確には、厨房からさほど遠くない距離にテラスを作ったと言った方が正しい。男はテラスから降り注ぐ光に目を細めた。テラスは屋敷の中よりも暑いだろうか。しかしどちらにせよ、男はテラスへ行く理由があった。光を纏うドアをくぐり抜け、男は邸宅の外へ出た。目を焼く光の波と、体に纏わりつく熱気。それらは鬱陶しい以外のなにものでもないのに、男はそんなものにはお構いなしだった。ただ、目の前の風景に心を奪われる。プラチナブロンドのショートカットを緩やかな風に乗せ、小柄な白い体躯に負けないほどの純白のワンピースを着た少女。「……私の姫……」男は恍惚とした表情でそう呼んだ。その言葉に、白いワンピースの少女はピクリと肩を揺らし振り向いた。そして―――…「きゃあああああああああああ!!!!!!!!!!」悲鳴を上げた。曰わく、「なななななんてことをするの?! 家が台無しじゃない! 書斎から一歩も出るなって言ったじゃない! 今すぐにお戻り!!」少女は男の足下を指差しヒステリックに叫んだ。「ああ、ごめんよ私の可愛い姫。でも書斎は何故かエアコンが効かなくて……」「当たり前じゃないの! 蒸し殺そうとしたんだから!」「なんてむごいことを……書斎にいる子供たちに罪はないのに」「そうね、罪はあなた自身ね」少女は切り捨てるようにそう呟くとアイスティーの入ったグラスに手を伸ばした。男はそっけない恋人の態度に情けなく眉を下げた。「僕のなにが罪なんだい?」「さしあたり、あなたの体から排出されるそのゲルかしら。気持ち悪いったらないわ」嫌々と自らの体を抱く少女に男はふむ、と考えて――プールに飛び込んだ。「ほら、これでゲルは流れたよ」にっこりと自慢げに言ってのける男に、少女はすました顔で肩をすくめた。「ふぅん、悪くはない考えだわ」それは、暑い日のカエルとヘビのワンシーン。 [0回] PR