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希望、それは絶望の対義語でなく。

「ご希望は?」
 私は薄く微笑を浮かべて、カエルの公爵夫人に問いかけた。
 可憐な少女の風貌をしたカエルの公爵夫人は「怖い顔ね」と言って茶化して笑う。だから私は同じように笑った。
 からから。
 きゃらきゃら。
「あの人の首を持ってきて」
 ――首だけ、をね。
 カエルの公爵夫人はそう言ってまたからからと楽しそうに笑う。予想通りではあったが、とんでもない願いである。
 端的に言えば、カエルの公爵を殺してこいということなのだから。
「奥様、申し訳ありませんがそれはできません」
 私はカエルの公爵夫人の顔をまっすぐに見つめてはっきりとそう言った。
 だって、できないものはできないのだから、仕方がない。
「カエルの公爵様を殺してしまっては、万が一公爵様がキリギリスの演奏会への招待状をお持ちでなければ、筆跡模写を頼むことが出来なくなります。そうすると私は双子に殺されてしまうのです」
「あらあら、それは大変ねぇ」
 カエルの公爵夫人はさも今知ったかのように驚いて見せた。しらじらしいのは今更だ、もう何も言うまい。
「じゃあ、そうねぇ……」
 カエルの公爵夫人は顎に人差し指をあててうーんと唸った。次に何が来るかは生憎と予想ができない。彼女の希望はカエルの公爵夫人を喰い殺すことなのだから。
「……うーん、やっぱりあの人を――」
「だから、それは不可能ですってば」
「あらぁ、それは残念だわ」
 あなたならやってくれると思ったのに。心底残念そうに、カエルの公爵夫人はぼやいた。それに対して私がカエルの公爵夫人を睨みつけると、にっこりと嬉しそうな幸せを浮かべた。
「なら、貴方が死んで頂戴?」
 言うが早いか、彼女のドレスの裾から何百という蛇が這い出てきた。しゅるしゅるという音を立てて私の脚に纏わり付く蛇がいれば、後方で逃げ回る男たちに向かっていく蛇もいる。男三人分の悲鳴がテラスに響き渡った。
 私はこれはまずいと思ったが、しかし無数の蛇に抵抗する術を知らない。鳥肌が立つよりも先に這いずり上がってくる蛇たちはなんとも気色が悪く、抵抗する力さえ奪ってしまう。
「……お…くさ…ま」
 助けを乞おうとカエルの公爵夫人を見れば、綺麗な髪が毒々しい色をしたカエルの公爵夫人がそこにいた。
「無数の蛇に噛まれてショック死するか、とぐろをまかれて窒息死するか、毒蛇の毒にやられて毒殺されるか……どれがお好みかしら?」
 ――まったく、タチの悪い冗談である。
 なんてことは言えなくなってきた。


Title "Medusa."
to be continuede...?
*****

ねっむ。

そんなこんなにおはにちばん、今日も今日とて翼です。

アリスシリーズは(というか日記に載せてるものは)一発書きなので、途中詰まってもとりあえずノリで書いちゃえーって感じなのですが、だからかどうも書く気しないとサイト回ったりしちゃって就寝時間がまた遅れます。
ねっもいねっもい。

携帯から見ていられるかたはすでにお気づきですが、携帯表示のスキン変えました。黒い。黒いです。白反転の文字がバッチリ見えちゃう!と思ったけど、ここのところ反転とかしてないから別にいいやとか思ったり。
とりあえず、今何故か日記で連載(?)になってしまっているアリスシリーズが終わるまではずっと今のでいきます。
早く終わってくれ、アリス。

そういえば、最近大ハマりのコミュニケーションサイトでの友達がみんなやってるようなので、僕もとあるゲームをダウンロードしてみました。
[歪みの国のアリス]
という、ゴシックホラー系のテキストゲームです。ちなみに携帯アプリ。
ホラーで暴力的な表現があってグロい感じなので、苦手な方はご注意を~。
すごい面白そうなんですけどね。でもねでもね、いつやろうか迷ってるんですよね。
だって歪みの国のアリスやっちゃうと、今書いてるアリスシリーズに絶対影響でてくるもん。
もともと構想があるわけじゃないから悪いということはないんだけど、でもやっぱり影響を受けてない今の僕が書いたアリスシリーズが見たいわけで。
でも結局やっちゃうんだろうなぁ(-▽-;)うへえ・・;

まあいいか。
出来上がった物は、運命が決定付けた僕の生きた証でしょうし。


さてさて。
えー今日は中学のときの友達に付き合ってといわれたので映画館に行って「どろろ」観てきます。
ぶっちゃけとめどなくパフューム熱が熱いですが・・・それは仲の良い友達か一人でビデオ借りて観ようかと思います。セクシャルみたいだから、微妙な間柄だとそして異性だと微妙に気まずくなる予感がする。
でも案外頼まれると嫌といえないよな、自分。



あ、ちなみに、もしかしたらキャバクラ体験するかもしれません。
友達に「翼似合わないよな」と言われましたが、うん、そんな感じ。
でも、そういう世界に出てみて、どう僕が変わるか、または変わらないかを見るのも少しの楽しみでもあったりするわけで。
ザッツ・ナルシストです。

さて寝るかー。
おやすみなさいです。




追記な呟き。

最初にカエルの公爵夫人の名前を"メデューサ"にしようか悩んだんですよね。
でも結局普通の名前がいいなって思って、外国人の名前一覧でイギリス人女性の名前が出てきて、そのなかに高級そうな(笑)ゴディバさんてのがいたから拝借したのですが。
髪の毛蛇さんになるならメデューサでよかったかなー。

とか、そんな呟きでした。

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