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私のすべては消耗品である。

 私はベッドの上で言う。
 私のすべては消耗品である。わたしの皮膚も内臓も爪も髪の一本一本まで、いつかは朽ち果て塵となり消え去ってしまうただの消耗品に過ぎないのだと。
 人は生き死んでいく。老化するということはすなわち進化であり生成であり消耗だ。物を食べて排泄する。思想を呑んで言葉を吐く。それは人間が長い歴史の上で作り上げた消耗の根源ではないだろうか。
 私はベットの上で言う。
 すべては消耗の歴史なのだ。物を食べたり使ったり。だからこそ消耗する。
 吐いて捨てる。
 しかしすべては消耗品なのはだけで十分だ。私の眼や声や仕草、ひとつひとつだって残しておくに値するものではない。だが他の人は違う。私は大切にして欲しいと思う。私のすべては消耗品であるのだから、せめて他の人は。
 すべては消耗品である。私のすべては消耗品である。
 だからこの状況は仕方がないのだ。私がベッドに腰掛けていることも。体がぼろぼろになってしまったことも。
 彼は私のことを呆れたように見つめている。揺れる視界のなかで部屋の前、ドアを開いたところに立ったまま。

 ややあって彼が口を開く。

 どうしてこんなになるまで放っておいたんだ。

 私は頭を掻いて、仕方ないでしょと答えた。彼はため息とともに、責めるような口調でわかっているのかと問う。
 わかっている。わかっているのに。わかっているのに、できない。
 彼は部屋に入ってくるのを躊躇って、立ち止まっている。何を怖がっているのだろうか、この消耗品ばかりに溢れた部屋に足を踏み出し、すべてを踏みつけることなど彼には容易だろうに。
「なあ、」
 私のなにより好きな声で、彼は私の名前を呼ぶ。
「ごめんなさい」
 顔を伏せて悲痛な声を出してみても、帰ってくるのは疲れたようなため息だけ。ごめんなさい、ともう一度吐き出せば、指の間から睨みつけるような視線に射すくめられた。
 彼は言う。
 この物語に幕を下ろす言葉を。

「・・・・・・・・いい加減、掃除しようぜ?」

 すべてが消耗品で埋め尽くされた、O型の女の子の部屋のはずのこの部屋は、すでに部屋としての昨日を果たしていない。
 わかっているよ。
 掃除しないから、汚いんだって。


fin
*************

昨晩から今朝にかけてメッセをして、寝て、夕方に起きて、年賀状ソフトに200人分の住所を入力して、夜に茶会に出た翼です。

そんなわけで上のSSの通り、部屋がカオスと化している僕の部屋をこんな時間から本気と書いてマジな感じに掃除したいと思います。

ふぁああいとぉおーーいっぱぁあーーーつぅ!!!!


そんでもって夜は飲み会ですよ。
超不健康な大学生らしい生活な気がする・・・(´∀`)うふふあはは。

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