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ここが運命の別れ道だ


 泣き顔と笑い顔は似ている。
 「泣き笑い」という相反する単語の組み合わせで成り立った言葉が存在するとおり、泣き顔による顔の筋肉の収縮と笑い顔による筋肉の収縮はよく似ている。
 双方の違いは、その表情を作り上げる当人の感情と、それによってもたらされる周囲への反応の違い、だと思う。当人が悲しんでいるのであれば、周囲は慰めるなり励ますなりするだろう。反対に喜んでいるのであれば、同じように喜んだり「良かったね」と頷くことができるのだ。

 そう。その表情を作り上げる当人の感情が、「泣き」と「笑い」のどちらかに傾いているのであれば、の話だ。

 実際、泣いているのか笑っているのかわからなかった。
「うー……うー……ふ」
 階段から落ちた彼女は、はっきり言ってワザとだった。誰にも気付かれないように上手くやったのだろうが、彼女が階段を踏み外す前にちらりと足下を確認したのを僕は見てしまった。見てしまったのだ。だから、彼女が階段を落ちる時に咄嗟に手を付こうとせずに頭を庇ったのも、僕は気付いてしまった。
「大丈夫?!」
「どこ打ったの?!」
 駆けつける友達に囲まれて、涙を流す彼女は手で顔を覆っている。隙間から見えた口元だけじゃ、彼女が泣いているのか笑っているのか僕には見当もつかない。
「泣かないで〜!」
「保健室行こう? 一緒に行ってあげるから!」
 慰め。労り。同情。聞こえてくるのはそんな類いの薄っぺらな台詞ばかり。
 この時点で周囲の人間は皆、彼女が「泣いている」と思っただろう。だからそれに対応する台詞を吐くのだ。「大丈夫?」とかなんとか。
 友達に付き添って、彼女は歩き出した。多分、怪我は打ち身程度だろう。だって、彼女は自ら進んで階段を踏み外したのだから。
 友達に囲まれた彼女は、顔をあげた。
「ありがとう。大丈夫だけど、一応保健室行っとく。誰か付いてきて〜」
 涙はまだ止まらないまま、彼女は笑っていた。けれどもしかしたら、本当は泣いていたのかもしれない。僕はなんの根拠もなしにそう思った。
 だって、泣き顔と笑い顔は似ている。

end

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※タイトルは誤字にあらず。

どうもこんばんは。お客さんの煙草の煙を、蒸気と間違えてビックリした翼です。蒸気って、蒸気って(笑)

やー、今日も今日とて9時間ガッツリ働いてきましたよ。もう今日は滅茶苦茶忙しかったです。なんだアレ。
テンパりながらもせかせか動いてました。本当に動き回ってたよ今日は。疲れた。
それにしても、脚に当たった鍵が静電気を起こしてビリっときました。もうそんな季節なんですねぇ、と静電気で季節を感じる僕は何か間違っているのでしょうか・・・もっとこう、道ばたに咲いてる花とかで季節を感じたいなぁ。
でもって今日のお助けヒーローはBUMP OF CHICKENで『ギルド』。ずーっと頭の中で鳴りっぱなしです(笑)
人形劇ギルド、買おうかなぁ。


バイトへ行く前にね、違うバイトの方に電話しました。
学校のパソコンでアルバイト情報を見て、やってみたいなーって思ったやつです。「撮影アシスタント」って書いてあったんですが、仕事内容はモデルとなるお子様の相手みたいです。なんかしんどそうだけど楽しそうです。
慣れない電話で、なんとかかんとか面接取り付けました。勝負は5日の夕方です。あ、履歴書書かなきゃ。

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